同人誌作成上の注意点|同人誌印刷

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同人誌作成上の注意点

二次創作と著作権

 マンガ・アニメ・ゲームなどのキャラクターなどを題材とした「二次創作作品」が同人誌の多くを占めています。原作の著作権者の許諾を得ることなく二次創作物を不特定多数への販売することは、著作権侵害の恐れがあります。

現状では二次創作活動は、ファン活動の延長線上にあるものとしてとらえ、原作との相乗効果を期待することもあり、多くの場合黙認されています。商業出版の世界と同人誌の世界の持ちつ持たれつの関係が長く続いたことにより、同人誌は今や日本におけるマンガ・アニメ隆盛の原動力の一つであり、サブカルチャーの一つの分野を形成するまでに至りました。

最近では、一定のガイドラインを設けた上で二次創作を認めるなどの「明示の許諾」に切り替える動きすらあります。現時点で著作権侵害は親告罪とされており、著作権者が告訴しない限り刑事責任を問えない。このことが、著作権者による二次創作同人誌の黙認に一定の効果を与えています。しかし、訴えられてしまえば対抗できない「グレーゾーン」に位置しているということだけは、認識しておいてください。

以下の事例では著作権侵害で訴えらえる危険性が高くなりますので、特にご注意ください

  1. 著作権侵害として法的手段を行なったことのある企業の著作物を題材とする場合
    ディズニー、任天堂など
  2. 著しく反社会的、もしくは過剰な性表現の作品で原作のイメージを著しく毀損する場合
  3. オリジナル作品をそのままコピーしたようなグッズ製作の場合
  4. 二次創作物の販売規模が著作権者としても無視できない規模になっている場合

成人向け表現について

 私たち同人誌印刷会社は「表現の自由」を最大限尊重する立場で事業を続けております。しかしながら、表現の自由が保障されているとはいえ、その表現が法令や公序良俗に違反することとなる場合はお手伝いすることができません。

 2013年4月に成人向けマンガ雑誌を出版する「コアマガジン社」に家宅捜索が入り、7月に同誌の編集者が、わいせつ図画頒布の疑いで逮捕されました。この事件を受けて成年向けマンガ雑誌は、修正範囲を広げる・濃くするといった対応を取っています。

 では、同人誌はどう対応すべきなのか。最大イベントである「コミックマーケット」は従来から「商業誌に準じる」としており、これが事実上の同人誌業界の標準となっています。商業誌をめぐる状況が変化したと認められるため、同人誌における修正も以前よりも必然的に厳しくすることが求められます。

刑法175条の「ワイセツ図画」については、明文化された基準は存在せず、関係者の逮捕事例や裁判例を見ながら、主に「性器・結合部への修正を行う」ことで対応してきました。しかし、その修正も当然ながら法的に「安全・明確」な基準が存在しない以上、常に「当局の判断」により逮捕、起訴される可能性をはらんでいるものであるという事実を改めて認識していただき、最新の状況をしっかりと把握されたうえで創作活動を行っていただくよう、重ねてお願いいたします。

「修正をどうしたらいいのか」ご相談いただくことがございますが、印刷会社の判断基準は
「即売会の基準」「逮捕事例や裁判例」を参考にした運用上の基準でしかなく、発行を保証するものではありません。厳しくすると注文が減少し、緩やかにするとリスクが高まる。結局、皆様とリスクを共有しているのが印刷会社です。

【参考】2015年7月時点での商業誌調査での傾向
コンビニで販売されている成人雑誌は、「アウトラインのみの白抜き、黒ベタ」が中心。同人誌や成人向けを多く扱う書店で販売されている成人雑誌は、「モザイク、太線、ベタ」が混在していますが、面での修正が増えているように思います。
「成人向け商業誌全般」の状況を目安としなければなりませんが、かなり表現に幅があり判断に苦慮しています。現状での修正は、できるだけ白抜きまたは黒ベタでの「面」で行うことを、おすすめしています。
2014年から2015年7月までの間でも、この状況に大きな変化はありません。

2015年7月17日
株式会社栄光

最新の「コミケットアピール85」の該当部分の抜粋

「ごあいさつ」(2P)

 また、7月末に成年向けマンガ雑誌の編集者が、ワイセツ図画文書頒布の疑いで逮捕されました。マンガ雑誌の性表現が問題となったのは2002年以来のことであり、この事件の影響がマンガ業界全体にどう及ぶのか、準備会としても注視していきますし、サークルの皆さんも充分に留意してください(詳しくは11ページの囲み記事参照)。

「ワイセツ表現に関する注意喚起」(11P)

 すでに報道されている通り、7月に成年向けマンガ雑誌の編集者が、ワイセツ図画頒布の疑いで逮捕されました。その後も、数社の出版社が警察から呼び出しを受けているという一部報道もあります。こうした動きを受け、一部の成年向けマンガ雑誌などにおいては、修正範囲を広げる・濃くするといった対応を取っているケースも見受けられます。
 コミケットでは、刑法175条に抵触する「ワイセツ」図画の頒布は禁止し、その基準は「商業誌に準じる」としています。男性向・女性向の内容を問わず、性器や性交シーンを描写する場合、商業誌における状況にアンテナを張り、必要と思われる修正等を行って下さい。
 また、今回の問題は刑法のワイセツの問題です。児童ポルノ法や青少年健全育成条例とは直接的な関係はありませんので、これらを混同することなく、冷静な対応をお願いいたします。

モザイク極端に狭く薄く わいせつ雑誌販売の出版社幹部逮捕 警視庁

2013.7.25 12:44 [産経ニュース]

 わいせつな漫画や写真を掲載した雑誌を販売したとして、警視庁保安課はわいせつ図画頒布容疑で、出版社「コアマガジン」(東京都豊島区)の編集部長、太田章(55)=埼玉県富士見市ふじみ野西=と、同社社員、山畑拓司(39)=中野区中野、同、高柳史郎(40)=神奈川県鎌倉市長屋=の3容疑者を逮捕した。わいせつ漫画が同容疑で摘発されるのは平成14年以来、2例目。同課によると、山畑容疑者は容疑を認め、ほかの2人は否認している。
 逮捕容疑は3月、わいせつ写真を掲載した雑誌「投稿ニャン2倶楽部」5月号3万6千冊と、わいせつ漫画を載せた雑誌「コミックメガストア」5月号2万4500冊を取次店に配布したなどとしている。
 両誌は「18歳未満禁止」のマークが付けられ、全国の書店約3千店の成人コーナーに置かれていた。同課は性器部分のモザイク処理の範囲が極端に狭く、薄すぎると指摘。10年以降、18回にわたって警告などをしたが、改善が不十分で悪質だと判断した。
 太田容疑者は「警告後にモザイク部分を濃くすると売り上げが伸びなかった」と供述しているという。両誌は6月号で休刊している。

発行責任と奥付

 発行責任は本の発行人であるサークルもしくは作者自身でしか負うことはできません。私たち印刷会社は代わりにはなれないのです。この発行責任を表すのが「奥付」です。
 同人誌即売会の主催者からも奥付の必要性を説かれていると思います。「奥付がない」ということは、本人に悪気はなくとも「何か隠さないといけないことがある」とみなされるケースが実際にあったからです。特に奥付のない成人向けの本は、ブラックマーケットと結び付いている可能性があると、当局からみなされるリスクがあります。

奥付がないといいことはありません。「本」に奥付は必ず入れてください。

奥付に記載する必須事項は、以下5点です。

奥付

  1. 本のタイトル
  2. 発行日
  3. 発行者(サークル名もしくは著者名)
  4. 発行責任者の連絡先
  5. 印刷会社名

特に「発行責任者の連絡先」が重要です。本来であれば商業誌と同様に所在地(住所)や電話番号を記載することが望ましいのですが、悪用の恐れもあるため「メールアドレスかHPアドレス」でも可としています。最近はtwitterやpixivなどのIDのみが連絡先として記載されている原稿も多くなりましたが、連絡を取るために会員登録を要するSNSのIDは、連絡先としては不十分とされていますので注意しましょう。

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